
いよいよ「岡野宏典主催イベント一期一会 その2」
前回は慣れ親しんだ先輩二人、佐藤竹善氏と広沢タダシ氏を迎え、
これまでの共演経験などからも出来上がりの図が比較的想像しやすかったように思えますが、
今回はどんな味になるのか、いい意味で想像がつきませんね。
岡野:前回は僕がリスナーの時尊敬していた人たちとの共演でしたが、
今回はその敬意の気持ちはそのままに同世代のアーティストのみなさんと作り上げられるイベントだという喜びがあります。(熊木氏、suzumoku氏に)お二人とも今回ありがとうございます。
今回は初の女性アーティストの参加!熊木杏里さんですが。
岡野:華、ありますね。suzumokuさんと一緒に熊木さんをちゃんとエスコートしたいです。
suzumoku:ですね(笑)
今回の一期一会の翌日がバレンタインという事でほーんのり恋のエッセンスをコンセプトに入れる運びになったようですが?
岡野:僕と熊木さんを秤にかけたらどっちが女々しいかって話になりそうですけど(笑)
そういう話も含めてこの三人は面白そうだなって思います。今回は女性の方もステージ上にいるという事で恋愛の話にリアリティが出るような気がします。
岡野視点でsuzumokuというアーティストは?
岡野:suzumokuさんの楽曲って一歩心の深くまで踏み込んでるという印象を僕は感じています。感情の表し方や言葉の遣い方など、今回suzumokuさんとご一緒できるのが楽しみであり、刺激多きものになると思ってます。いろんなタイプのシンガーソングライターがいて、自分には自分のスタンスがあると思うんですが、suzumokuさんは「これぞシンガーソングライター」って気がするんですよ。なんだろう…嘘がないというか、心から出てくるものがそのまま言葉やメロディになってる印象があるというか。それを弾き語りで全部体現できちゃうのって力強いなと思います。suzumokuさんのライブも何度か見せてもらってますけど、ギター一本でインスト弾いたり、すごいパワーです。それを見ると、触発されるというか、かっこいいと思うんです。自分にないものをたくさん持っている人、そういう点からも是非共演してみたいと思っていたアーティストがsuzumokuさんでした。
自分にないものをたくさん持っている人との共演はエネルギーも必要ですね。
岡野:自分にないものを、まざまざと見せつけられるのは確かにたくさんのパワーを要します。でも自分にないものを知ることで自分の絶対値も変わっていくと思うので、その中で自分がいいなと思ったものを吸収する、何か自分にとってのきっかけが見つかればそれも素晴らしいと思います。自分が知ってる範囲の中だけでいろいろやるというのではなく、新しい自分としていろんなものを吸収していたい、そんな気持ちで今回のイベントも臨みたいです。
suzumokuさん、音楽的、音色的にはどうでしょう
岡野:すごくオリジナルだと思います。プレーヤーとしてもコード譜にはない音を押さえてたりすると思うし、自分が聴いてきていない音のかけらを彼の音楽の中から感じたいと思います。
suzumokuさんの音楽的バックグランドって?
suzumoku:僕、中学まで音楽の授業とかも嫌いで、音楽には特に触れて来なかったんです。
一同:えーっ?
suzumoku:中学二年の時、ちょっと目立ちたい、何か無いかなと思っていた時に友達がギターで弾き語りをしてたんですよね。「お、これだ」と思った、というのがきっかけです。だから誰かの何かを聞いて音楽を始めた、というよりは完全に形から入ってて、でもそれってもしかしたらギターじゃなかったかもしれないんですね。でも結局ギターを手にして、最初に弾いたのがゆずさんだったんです。
岡野:え?ホントですか?僕もゆずさん聴いてました。
suzumoku:僕もです!ゆずさん、19さん
岡野:(超共感というテンションで)あぁ~っ(笑)
suzumoku:とにかくストリートで流行ってたんですよ。その曲歌ったらその人たちと仲良くなれるっていうか、そんな中でゆずさんの曲っていうのは意識はしてなかったけどよく弾く曲になっていたというか。
岡野:(ストリートの)共通言語、みたいな感じ?
suzumoku:そう、共通言語。で、高校入ったあたりから例えばビートルズや山崎まさよしさん、斉藤和義さん、あとはクラシックギターで有名な人とかの曲をよく弾くようになって、音楽に対する価値観がどんどん大きくなっていったと。だから音楽が好き!でやっていたというよりかは、仲間を作るために、友達をつくるためにっていうのがすごく大きな感じですよね。
suzumokuさんから見て岡野宏典というアーティストは。
suzumoku:音楽が好き!というより仲間が欲しくて始めたギターや弾き語りだったんですけど、ギター一本で弾き語りする人を見ると、似たものを感じずにはいられないというか親近感をおぼえるというか。岡野さんに関してもそうです。結局ストリートで出会ってきた人はみんなそうなんですが、男女関係なく同じ匂いを感じる。この人もきっとそうなんだろうなって。単純に音楽が好きというよりは何かもっとコアな理由があるんだろうって考えたりします。岡野さんの音楽の中に自分にないものがあるのはもちろんだからそういうものをどんどん発見したい。こういう表現の仕方アリだなー、とか、俺そこまでフィンガーピッキングにこだわる必要はないかな(笑)とか。(一同爆笑)
これまでになくガンガン攻めてもいいかな、とか、言葉にしても変に比喩表現じゃなくて、もっとストレートなワードを使ってもいいのかな、とか、とにかく舞台でセッションするの初めてなんで何もかもがとても楽しみです。
これまで岡野くんと同じイベントに出ていた事はあっても同じ舞台で共演というのは初めての熊木杏里さん、今回の一期一会参加についてどう思いますか?
熊木:もともと岡野さんとは共通の知り合いがたくさんいて、今回こうして共演できたのはご縁だなーって思いますし、suzumokuさんとも出会いだなぁって今回痛感しています。
これまで舞台で人と一緒に歌うって事があまりなくって、…て言うか本当になくって、だから…
岡野:本当にありがとうございます
熊木:あ、いえ(笑)…だからこれまでほぼ一人で完結してきたんですよね。セッションやイベントに関しては出不精みたいなところがあったので、今回すごい楽しみです。
熊木さんへの印象は
岡野:suzumokuさんと近い感じだと思います。出てくるもの、特に言葉なんですけど、とても素直というか。楽曲は聴いてる人にそのアーティストの印象を強くもたらすんだと思うんですけど、今回実際にお二人に会ってみて更にいろいろ確信しましたよね。偽りがないというか、そういうものって今のミュージックシーンにどこまで必要とされるのかわからないけれど、率直である、素直で偽りがないというのが芸術の根本なんじゃないかと思ってて。そこがより人に届く部分だと思います。そういう意味においてもすごく大切な同世代のアーティストの方々だと思ってます。
その2の目玉企画はどんなものがあるんでしょう、suzumokuさんの赤裸々恋愛トーク?!
suzumoku:いや、トークで全開とかはわかりませんが、そういう曲は実際にあるのでその曲をやる前後ではそういう話も飛び出すかも!?って感じでしょうか(笑)結構恋愛の曲にしてもかなり事実に基づいて書いているので僕の歌を聴いてもらったら結構赤裸々な恋愛模様がわかると思います。
もともと人と繋がりたいから音楽を始めたと言ってもいいsuzumokuさんも参加の一期一会 その2、人を想う気持ちの最たる事例である恋愛というテーマがうすく敷かれるとの事ですが、実際に熊木さんが入る事で恋愛における男女の目線が入って真実味が沸きそうですね。
熊木:そうですね、昔の思い出とかを重ね合わせながら皆さんには聴いてもらってうっとりしてもらえたらと思います。ちょいちょいパーソナルなトークも入れつつ、でもトークで、というより曲の中に恋の気持ちはしっかり込められているのでその曲の世界の中にある恋をじっくり堪能していただきたいなと思います。
聴いてる人の頭の中に想いや風景が広がってくれたら、そしてこの三人で作るイベントの流れ、雰囲気が一番伝わる方法は歌で伝える、歌の力でそうした想いを伝える事かなって思います。
今回熊木さんをエスコートすると言っている二人のジェントルメンについてはどう思いますか?
熊木:間違いなくシャイ、ですね~、きっと二人とも(笑)
お一人(岡野)はシャイ確定としてsuzumokuさんもシャイなんですか?
suzumoku:シャイですね。歌にしないと言えない事が多いですよね。恋愛の話は面と向かうと恥ずかしい、それを歌にしているわけですけど。
熊木:シャイなんだと思いますよ、二人とも(笑)私的にはおせっかいしてしまいそうな、例えばこうして想いを伝えられずにいるシャイな人がいれば背中を押してあげたくなっちゃうんです。(二人に)気をつけてくださいね(笑)。「大丈夫!あの子きっと君の事好きだってば!」的な応援を、ついしてしまうタイプです。
当日の会場にはきっと背中を押して欲しい人がいっぱいいそうですよね。翌日はバレンタインでもありますし。
熊木:そうですよね、きっと。…ってもしかしてその日私はこの二人にチョコを持って行くって事ですかっ?!(一同爆笑)今気づいてしまいました!!!まさかまさかの初体験、ステージ上でチョコ贈呈ですよ(笑)!
岡野くん的に音はどんなトーンでまとめたいなと思っているんですか?
岡野:今回のメンバーの感じからフォークかなとは思ったりしています。コンセプトはやんわり決めつつ、やっぱり温故知新じゃないですけど、そういうのが会場に伝わったりするといいですよね。日本語を大切にして作られた曲たちを伝える。それこそフォークなんて言ったらその時代に添う事を歌っているので、それを今の時代にセッションでやれたら面白いなと、そんな事を今思っています。フォークって、言葉も、含んでいる思いも強い印象がして昔は聞けなかったんです。だけどそういったものを今なら楽しめるなって。
熊木:フォークって広いものですよね。
suzumoku:フォークってどこまでの範囲を言うんでしょうかね。
僕もフォークが好きだと思っているけど、フォークとかあまり関係なく、弾き語りでポップな曲をやったり、弾き語りでガンガンハードに歌うのも好きで、きっと単純にアコースティックギターの弾き語りが好きなんだって思うんですよ。身ぐるみ脱いで、アレンジを剥いで、楽曲がただの旋律と言葉になった時、それでも成り立つものが弾き語りなのかもしれません。
熊木:歌力(うたりょく)、みたいな。
suzumoku:言葉…と。
曲選びはどうしましょう。
熊木:男性陣お二人とも声がとても印象的…。「届く」声なのでそれを生かした感じでいきたいですね。それだけで十分ですよね。
女性と声を合わせるってどんな感触に、どんな音像に仕上がるんでしょうね。
suzumoku:やったことがないのでどんな感じになるんでしょうかね。
リハには何曲か候補を持って行きますね。言って見ればギターだって熊木さんをエスコートするわけですから、いろいろ気持ちがめぐります。
熊木さん的にはこれまでの自分にあまりなかったものにチャレンジしたい!という気持ちがあるみたいですね。
熊木:気持ち的にはそうですね。ただ、…ね、そんなのっていいのかなって。イベントのコンセプトとかもあるでしょうし。
岡野:自分もそうなんですが、出ていただいた方がなにかしらの刺激を感じたり、きっかけを見つけてもらえたらそれが一番だと思ってます。それがこのイベントを始めるにあたって考えていたことですし、それでいいと思います。
熊木:たぶん一緒に誰かと歌うというだけですでにすごい成長への一歩。
そして今日の打ち合わせ兼対談で、すでに成長の一歩を感じています。
三人それぞれがシンガーソングライターじゃないですか。基本人は人、自分は自分、ってスタンスなんですけど、そこをいかに交わらせていくか。お互いがどこまで自分を出して行くんだろう、出して来るんだろうって言うのがありますよね。一緒に歌うというすり合わせ自体シンガーソングライター同士としては奇跡的な事だと思うんです。だからその新しさをお客さんに「あ!」と感じてもらわないと、私たちだけが三人で盛り上がってるだけじゃ…ね。そこは真剣に取り組みたい(笑)。
岡野宏典の一期一会のハイライトの一つにMCがあります。
今回もどんなトークが共演者との間に紡がれていくか。そこも注目です。
熊木:あー、私、MC盛り上がらないんですよ。一人でしゃべってても盛り上がらないんで、みんなで話して盛り上げていけるのがいいですよねー。いや、トークも盛り上げたいという気持ちはすごいあるんですよ!きっとみんなで話したら楽しく盛り上がるような気がします。
岡野:僕は人と話しても面白くできるかどうかというところなのですが(笑)。
一同笑い
トークの救世主となりそうですね、suzumokuさん
suzumoku:え?僕ですか?でも僕もライブ中、観客のみなさんと会話のキャッチボールに至るほど盛り上がったりはしないですよ(笑)。どうでしょう、…うーんどうなんだろう(笑)
この三人はそれぞれボケなんでしょうか、ツッコミなんでしょうかね。
三人ともボケ担当だと大変ですし、三人ともツッコミ担当だとかしましいですし(笑)
熊木:そこ、重要ですよね。だって誰かがフォローに回ってもらわないと。しーんと静まりかえって誰も拾わない状態。それって一番耐えられないかもしれない(笑)。いやぁ、ここ大事な打ち合わせですよね。
そうですよね。音楽パフォーマンス的には全く問題の見当たらない三人ですものね、ある意味そのあたりの内容は保証されているようなもの、後はいかにみなさんの他の一面を引き出せるか、ですよね。
岡野:たぶん、いいポイントでプスっとやってくれるのは熊木さんのような気がするんですよ。
熊木:そう…。そんな気がするなぁ(笑)
岡野:そういうのもあった上で世代が近い分得るものはきっと多いですよね。
熊木:そうですよね。同世代だからこそ当日のMCで関わる時もお互いにインタビューしたっていいわけですよね。お客さんの前で「どういう時に曲を書くんですか?」とかできたらいいですよね。実際今日そういう場面が対談直前の打ち合わせの時にも多かったですけど、そういうのをマンツーマンでちゃんと話すっていうシーンをお客さんに披露するというのもいいかなって思います。
岡野:今回はそんな風に同世代の人たちと共に作り上げる感じにできたらいいですよね。
全員でのアンコールはその1の時と同じくはっぴいえんどの「風をあつめて」ですね。
suzumoku:あ、すっごくやりたい。すごく好きな曲!
岡野:楽曲としてものすごく僕も好きで、同じ曲を毎回異なるメンバーで歌って繋いでいくのっていいなと思って。今回はどんな「風をあつめて」になるのか楽しみです。
2月13日に向ける意気込みを最後に
熊木:同世代のシンガーソングライターがそれぞれに関わるイベント。アーティスト同士の面白い奇妙な掛け合いの中で、それぞれの色の違いを、同じステージ上で素敵なコントラストとして表現できたらと思います。それが出せればお客さんも楽しんでもらえるんじゃないかと思いますし。イベント出不精の私としては個人的に出稽古のようなものなので、とても刺激になるライブだと思います。
suzumoku:楽しくなるだろうという予感はすごくあるので、やっぱそこから何かに、どこかへ繋がればいいなって思います。こうして熊木さんに初めてお会いして一緒に一期一会のイベントをやって、そこからいろいろな繋がりが広がる可能性。岡野くんとも久しぶりに会えて、ここからいろいろなイベントなどにつなげられたらいいなっていう。曲とか歌に関しても発見がゼッタイあると思うんで。それをちゃんと吸収したいって思います。
岡野:その2開催、うれしいです。今日こうやって打ち合わせの場をもうけていろいろお二人から話も聞けて、もうすでにその2がスタートしてるなって思ってます。楽しくなるイベントだと実感していて、みんなで声を混ぜ合わせて、この三人が出会えた一期一会をそれぞれのファンの方に届けられたらいいなと思います。
じゃ、最後に一期一会 その2における岡野宏典の目標!その1は「船出」的なものだったと思うんですが、その2は!
岡野:目標は「調和」ですね、今回は。
熊木:「調和ですね」って、何だか占い師さんみたいですね(笑)。面白いですね(笑)
じゃ、調和を心がけて…
岡野:いやいや、熊木さんがとかじゃなくて、僕の個人的な目標です!
僕が主催者として目標にする事、ですかね(笑)